テストエンジニアとは、システムを開発するプロジェクトの中で、ソフトウエアの品質を可視化して、品質を向上させるための方策を立案し実行する部分を担当する技術者。
テストエンジニアの種類
テストエンジニアの役割は、次の3種類にカテゴライズされる。
・テスト設計者
・テスト実行者
・テスト管理者
テスト設計者
テスト設計者は、システムに求められている品質に基づいたソフトウェアとして製作されているかを確認するためには、どのようなテストを実施すればいいのかを考える役割を担う。
テストケースを設計し、実施手順を検討し、テスト設計書として作成する。
テストケースとは、システム設計で作成した仕様に基づき、前提条件と入力項目から、出力結果がどのようになるかを定義したもの。
テスト実行者
テスト設計書に記載されているテストを実行して、その結果を記録し報告する役割を担う。
テスト結果が期待通りでなかった場合、その情報を不具合内容報告書にまとめ、報告する。
テスト管理者
テスト設計者とテスト実行者から構成されるテストチームを管理する役割であり、テスト作業の計画を立案し、テストの実施内容を把握し、関係者に状況報告をする。
テスト作業に進捗遅れ等の問題が発生した場合は、迅速かつ柔軟に作業内容を見直し、当初計画された状態へとリカバリーするよう努めること。
テストエンジニアのスキル
テストエンジニアには「疑う姿勢」と「伝達力」が必要とされる。
疑う姿勢
いついかなる時も、おかしな点はないかと、徹底的に調べる姿勢が求められる。客観的な視点を持って、プログラムの不具合や仕様との相違、正常な利用を妨げる問題点などが無いか確認すること。
伝達力
事実を正確に伝えるスキルが求められる。不具合だけでなく、テスト結果が期待通りの場合も、明確に表現した文書にして報告する必要がある。テスト結果に対して、実行時の前提となる条件の記述が無かったり、提案や考察など自分の主張ばかりを記述しているケースが見受けられる。
文書として報告する場合は疑いや批判は不要であり、客観的な事実だけを読み手にわかりやすい表現を用いて、期待された結果とは異なる状態が再現できる記述でなければならない。
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